世界一大きな授業
13日(土)の活動は少し難しい「世界一大きな授業」を行いました。
SDGs(持続可能な開発目標)のゴール4で目指している
「質の高い教育をみんなに」について考えてみようという内容です。
ガールスカウトは、この教育プログラムを活動に取り入れています。
まずは「世界一大きな授業」クイズを部屋の四隅を使って考えてみました。
・世界ではどのぐらいの子どもが小学校に通っていないでしょうか?
A)5人に1人(およそ1億4000万人)
B)11人に1人(およそ6100万人)
C)25人に1人(およそ2700万人)
D)50人に1人(およそ1400万人)
・・・答えはB)11人に1人
こういったクイズを一人一人が考えてA〜Dを選んで四隅に移動し、
答え合わせをしながら、世界の教育の現状を理解していきます。
次に、識字の大切さを学ぶアクティビティをしました。
デバナガリ文字で「ネズミ用の毒」「熱さまし」「栄養」と書いた
ペットボトルに飲み物が入っています。
私たちはその文字を知りません。
そこでお話しが始まります。
「お母さんが高熱をだして苦しんでいます。けれど村にお医者さんはいません。
村にただ1つ薬を置いている家にもらいに行きましたが、その家の人は留守でした。
戸棚に3種類のボトルがあるだけで、文字を知る人は誰もいませんでした。
あなたはどのボトルを選びますか?」
という問題をパトロールに出し、話し合って薬だと思うボトルを1つ選んでもらいました。
そして、代表者が選んだボトルの飲み物を飲んでみました。
(薬・・・砂糖水、水・・・普通の水、毒・・・塩水)
「毒」を選んでしまったのが2グループありました。
文字を知らないと、そしてその文字の意味を知らないと、
毒を飲んでしまい命を落とすおそれがあるということを学びました。
文字を知る、文字の意味を知る、計算ができる、ということを「識字(しきじ)」といいます。
そして、日本では識字率は高いですが、
アジアの一部や、アフリカの南部では現在でも識字率が低い国があります。
次に「ちがいのちがい」というアクティビティをしました。
グループ毎にカードに書かれている内容について話し合いながら
「あってもいいちがい」か「あってはいけないちがい」か「どちらともいえない」
の3つに分類していきました。
その時、どうしてそう思うかの理由も聞きながら分けていきました。
その後、全員で振り分けたカードの違いを見つけ、その理由を聞き共有しました。
これはとても難しい作業でした。
自分たちが普通に考えれば「あってはいけないちがい」だと思うけれど、
その国ではそれがあたりまえなら「あってもいいちがい」ではないか、という意見が出ました。
世界の現状をこのカードで知りながら、
教育を受ければ、それが「あってはいけないちがい」であることを知る。
人権を侵害している内容はどんなことでも「あってはいけないちがい」である。
私たちには教育を平等に受ける権利があるということをリーダーから聞きました。
最後にこの授業を受けて、感じたこと、わかったこと、
そして日本の首相に世界中の子どもが学校に通えるようになるために
お願いしたいことがあれば、用紙に書くという時間を設けました。
ブラウニーにはリーダーがそばにいてわかりやすい言葉で説明をしましたが、
少し難しい内容だったかもしれませんね。
でも、昨年度から団で行っているガラクタの山プロジェクト2は、
使用済み切手の回収した資金が、アジア、アフリカの医療従事者を育成する事業を
支援している活動なのだと聞きました。
自分たちにできる支援を続けていき、
教育のことを少しでも考える時間を持つのは大切なことだと思います。
活動の最後に少し時間を取って、ロープ結びの復習をしました。
体験のお友だちにはリーダーやスカウト達が教えてくれました。
ロープ結びになるとブラウニーもいきいきと挑戦。
体験のお友だちもこの活動の後、2名が入団となり新しい仲間が増えました。
さて、次回の活動はキャンプに向けての野外でのテント訓練です。
しっかりテントが立てられるでしょうか。